33%の審査員を「実際の人間だ」と騙した人工知能。
「コンピュータの父」と呼ばれる20世紀の英数学者、アラン・チューリング博士の命日に開催される「チューリングテストイベント」というのがあるそうです。このテストは、人工知能を知的と呼べるかどうかを判断するためのテストで、人間が人工知能と対話して、相手が人工知能か人間か判断できなければ、その人工知能は思考しているといえると定義されています。チューリング博士は、5分間のテストで人間の審判の30%をだませれば、人工知能は思考しているといえるとしたそうです。で、今年博士没後60周年に当たる6月7日に開催され、発の合格者が出たそうです。
合格したのはウクライナ在住の13歳の少年、ユージーン・グーツマンくんという設定のプログラム。ユージーンくんは2001年にロシア人のウラジミール・ヴェセロフ氏(米国在住)、ウクライナ人のユージーン・デムチェンコ氏(ロシア在住)らが構築したプログラムで、審査員の33%(審査員の人数は不明)がユージーンくんを人間だと判断したそうです。
ユージーンくんの開発チームを率いるヴェセロフ氏は、人間らしい性格の開発に時間をかけたそうで、13歳のユージーンくんは自分は何でも知っていると主張するが、実際に質問してみると(13歳としては当然のように)知らないこともあるという念の入れよう。また、質問に単純に回答するのではなく、人間らしい会話を可能にする“ダイアログコントローラー”の改善に注力したとかちなみに、ユージーンくんの父は婦人科医で、ペットとしてビルと名づけたモルモットを飼っているという競ってウニ鳴っているそうです。
「SFコンテンツの未来予想みたいですね」っていう記事があまりに多くなっているので、もはや現実、普通の出来事になっているんですよね。おっかない予想(ロボットや人工知能に人間が支配される とか)だけは当たってほしくないですが、マッドサイエンティストっているからなぁ。きっと。