お客様の声を、聞かない。
最近、聞いた話しです。
近頃は、ビッグデータや何やで行動を把握して、お客様に最適なリコメンドを…
云々という時代。
しかし、データの収集やレコメンデーションなどは
自動化、システム化でやっても、
何かしらの分析や「読み」の最後の部分は、人が関わる方が良い
という話しが増えてきました。
もちろん、データアナリティクスに関しては、
そもそも幅広く深く知見を持つ「人(集団含む)」が求められています。
とあるグループインタビューの話し。
複数の主婦に対して、「黒い」「四角い」皿についての
意見を聞く場だったそうです。
主婦達は、口々に、
「かならず買う。」
「素敵。」などと美辞麗句、支持の意見を挙げていたそうです。
で、終了後、出口に
いくつかのデザイン、カタチの皿を置いて
「被験者の方には、好きなお皿一つをプレゼント」するという
「検証」をしたところ…。
彼女たちが選んだのは「白い・丸い」皿でした。
なんで?
「黒い四角いお皿は素敵だけど、
私はそんなにおしゃれな生活をしていないことに気づいた。」
「家には『白い』皿が多くので、コーディネートしやすいと思った。」
「ウッディなダイニングテーブルに「白い」「丸い」皿が似合うと思った。」
等々、まぁ、よくも真逆な行動を…。
生活者は、悪意のない、無意識の、嘘をつくのです。
生活者の声に耳を傾ける。生活者の声を聞く
確かに絶対必要で大切なことです。
でも、軽卒に扱うと、それはある意味で危険でもあるのですね。
「ホントのとこ」、を、鷲掴むことが大事というお話でした。
そういえば、ちょっと違うけど、スティーブ・ジョブズも、移り気不思議な消費者のことを
「消費者に、何が欲しいかを聞いてそれを与えるだけではいけない。完成するころには、彼らは新しいものを欲しがるだろう。」とか言ってたらしいからなぁ。
難しい。
でも、人とこまめに付き合っていると見えてくるものってありますよね。
モニターやエクセルデータを見てるだけでは、絶対にダメってことっすね。
その辺のことについては、また改めて書かせて頂きます。