因果的と効果的。
とあるアイデアがあって、起業しようと思い立つ。市場を調査し、ターゲットを定めて内容を詰めて、売上計画を立てて…こういう考え方は「因果的推論(causal reasoning)」と呼ばれるそうです。
1)ゴールを設定
2)そのゴールにたどり着くための手段を考える。
ゴールありきであり、そこから逆算していく考え方ですね。一般的というか、こういうアプローチが多いかもしれません。このアプローチは、ある程度予測可能な前提で成立するので「大企業向き(上司、経営者、投資家、ステークホルダーを説得せねば、進まんわいという集団に帰属している場合)」と言えそうです。ただ、昨今繰り返し「未来が予測できない時代になった」と言われていますからねぇ。後で約束が違うとなる確率も高いような…。
それと対極にあるのが、「効果的推論(effectual reasoning)」。
「効果的推論」は、次の3つの前提から考え始めるそうです。
1)自分は誰か? 何が好きで、何ができるか
2)自分は何を知っているか? どんな教育を受け、どんな専門性、経験があるか
3)自分は誰を知っているか? どんな人たちとのコネクションがあるか
つまり起点となる「自分」ありきで、ある意味、「やっちゃう」的な感じとでも言うのでしょうか。だから手順化が難しくて、手段も何もかも「走りながら考える」ってヤツですね。極論すれば、「ゴール」も決めていないのですからね。なので、「大企業」では承認も得られません。そもそも上申するような計画としてまとめられないですからね。よって志を共にする人との「信頼」だけが頼りです。でも、嫌いじゃないなぁ、こういうの。何か、これは起業のイメージに近いような気がしますが、どちらが正解という訳ではないのですが。